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第42話 黒き星が流れる時

last update 최신 업데이트: 2025-06-19 21:00:52

「……っ!」

 その痛みに思わず声を上げる私。

 幸い主人である私に気を使っているのか、それらは私が動ける程度まで血を吸い動きを止める。

(良し! これで準備は整った……)

「だ、大丈夫ですかレイシャ様っ!」

「ま、まあね?」

 が、そうこうしている間にもスノーウルフ達の怒りの遠吠えが次第に迫ってきているのが分る。

「血の契約は成った! 本来の姿を開放しなさい! レッドニードル!」

 レッドニードルは私の言葉に呼応し、刀身に紅蓮の炎を灯す!

 そう、ここまではいつもの発動と変わらない。

 けど……。

「ウォオオン!」

 仲間を倒されているからか、獰猛な叫び声を上げながら鋭い牙をむき出しにし、私達に襲ってくる20頭以上のスノーウルフ達! 

「良かった間に合ったわね! もう大丈夫よクロウ!」

「は、はいっ! 頼もしいです! レイシャ様っ!」

「真紅の炎よ! 私の敵を全て焼き尽くせ!」

 私の声に応え、レッドニードルの刀身から複数の紅蓮の炎が牙を向き、スノーウルフ達に向かって襲い掛かる!

 そう、この技は私の血を吸ったレッドニードルが私の命に応え、炎の牙の魔法で敵をオートで焼き尽くしてくれるもの。

『ドラゴンローズ』と、私が仮称している魔技になる。

 なお、魔技であるから魔法封印は当然意味をなさないわけである、エッヘン!

 後日、この技を見たクロウがこれを我流で昇華し、オリジナル魔法ドラゴンファングとして使っていく事になるんだよね。

 ……それからどれくらいの時間が経ったのだろうか?

 私達の目の前には白き狼達のいくつもの屍が転がっていており、白かった大地はまるで薔薇が咲いたように鮮血が飛散していた。

 私は倒したスノーウルフが20頭を超えたあたりから、数を数えるのをやめた……。

 いや、やめたと言うよりはそんな予想はもうなくなったと言うのが正しいのかもしれない。

 私は息も絶え絶えになり、レッドニードルを握っていた手にも感覚が無

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